健診先の病院での診察日は、10月末。
診察室に入ると、「先に高精度マンモグラフィ(多角度から撮影が出来る)を受けてきてください。」と言われ、マンモグラフィ検査へ。
通常のマンモグラフィは縦、横で圧迫して一方向から撮影するのだけど、今回の機械では、同じように、縦、横で圧迫されてから、撮影機がグルグル動いて角度を変えて撮影された。
そして、再び待合室へ。
次々に診察室に呼ばれていく方たちを見ていると、ふと先ほど、私の後にマンモグラフィ検査を待っていた方が先に呼ばれたのに気付き、一気に不安な気持ちに。
私は、後回しにしないといけない患者なのだろうか!?
どんどん人が少なくなり、もう診察時間終わり?と思ったころ、やっと私の番に。
診察室には、先ほど撮影したばかりのマンモグラフィ画像がPC画面にあり、素人の私でもはっきりと分かる白い塊。
先生は、50代くらいの落ち着いた話し方をされる男性医師だった。
先生に「エコーでも確認しましょう。」と言われ、診察台に横になり、右腕を頭の下に置く格好で、胸全体とリンパ周りを丁寧に診ていただく。
そして「腫瘍が悪性であるかどうか確認したいので、細胞を採って調べましょう。」ということで、針生検をすることに。
事前に、精密検査にはどんな方法があるのか知識は入れておいたので、「ああ、局部麻酔あり、バチンと音が大きくて、太い針で細胞をしっかり採るタイプのものか。」と理解でき、先生からも同じような説明を受ける。
麻酔があるので、実際に針を入れられても痛くはないのだけども、明らかに挿し口から血が垂れる感じがして、ちょっとビビった。
検体は3回採取。
私は高濃度乳腺で乳腺が固いらしく、「あれ、うまく入らないなぁ。」と言いながら、先生が針をグイグイと押し込んでくるのは地味に痛かった。
無事、採取出来た後は、看護師さんがグッと止血してくれて、傷テープを貼ってもらい、今日の入浴は、シャワーで済ませてください、と言われた。
そして、再び、診察の椅子に戻り、先生から伝えられたことは、
・しこりの大きさは、エコーで見たところ、18㎜。
ただし、他にも小さいけど、怪しいしこりが2個見える。
・細胞の結果が出るまで約二週間かかるから、次回の診察は二週間後。
・MRIの予約が非常に取りづらいから、念のため入れよう。最短の1ヶ月先に予約。
ここで、一気に診察が終わってしまう雰囲気を感じて、私の頭の思考回路はもう追い付かない状態に。
どうやら、先生は、不確定なことは口にしないタイプのようで、このままではいけない!と思い、やっと聞けたことは、
「マンモやエコーを見れば、悪性かどうか分かるんですか?」とだけ。
先生からは、「悪性の場合、しこりの境界線がはっきりしないことが多いんだよ。マンモでもエコーでもね。」と私の画像を見ながら説明してくれ、診察終了。
もうね、ほんと、私はその時、いっぱいいっぱいだったんだ。
もっと、事前に色々調べて、先生にしっかり質問できればよかったんだろうけど、診察が進むうちに、やっぱり悪性なのかもしれないと不安な気持ちが大きくなり、実際に、私は悪性なのかどうか?先生の所見を聞くことが出来なかった。
この後悔は、本当に、検査結果が出るまでの二週間を苦しめたし、会計時、私はすでに涙目だったのでした。